“Lean UX ―リーン思考によるユーザエクスペリエンス・デザイン (THE LEAN SERIES) ”(著:エリック・リース)
これは、“買い”である。 そもそもの、本書に向けられた僕の期待値は、非常に高かった。 昨今のリーンだストーリーだスクラムだアジャイルだといった流行の中、玉石混合の方法論やケーススタディがそこら中に散らばっていて、「うーんそれってリーンなのだろうか…」という疑義を持ったとしても「というか、そもそも僕の中の“リーン”は真に“リーン”なのだろうか…?」という哲学的な問い(=つまり良く分かってない)にふと立ち戻ってしまう―という行ったり来たりを繰り返していたからだ。 昔読んだ リーン・スタートアップ も、「柔軟に素早く回すPDCAサイクルの大切さ」が文章全体の趣旨だった、と記憶している (違っていたらごめんなさい) 。 そこで登場したのが本書である。泣く子も黙る (かもしれない) オライリー本の最新作として現れ、たったの150ページにもかかわらず(!)2,200円(!!)という歌舞伎っぷり。 実際の内容は、期待を超えるものでした。僕個人は、特にLean UXのプロセスについて語られた章立ての「課題ステートメント」「仮説ステートメント」「プロトペルソナ」「機能」という一連の流れに深く肯かされた。全く以て、このLean UXは成果重視型のフレームワークであり、これを実践できる組織がどれほど強いかを想像させるに十分な内容だった。 詰まるところ Lean UXとは、「“ユーザーの問題解決”を目的に定め、適切な手段を選び取る」思想 のことなのだと。僕は、理解しました。 その内また、読み直します。きっと、また新たな発見が待っていることだろう。