”実況LIVE マーケティング実践講座”(著:須藤 実和)

再読モノ。ただし、学びの目的は前回とは違うため、それぞれについてログを残す。

第一回:定量的な調査・分析手法について知りたかった


そもそもこの本を手に取ったのは、マーケティング施策の効果測定について知りたかったから。定量的な調査・分析手法について知見の豊富なコンサルティングファームであるべイン・アンド・カンパニーの出身者が書いた本をさがしており、この本に辿りついた。

内容として、回帰分析、コンジョイント分析などといった定量的な分析手法を知れたのが良かった。どんな仕事でもいえることなんだろうけど、「こういう分析を基に、より良い施策に結び付けたい」と思うのであれば、そのゴールを目指して事前にそのような設計を企画段階で組み込んでおく必要がある。

それは、CS調査の調査票かもしれないし、その設計思想として設問が階層構造を取っていなければならないのかもしれない。目指す成果、想定される方針の分岐点、実績の評価と方針選択の基準、取るべきデータ、そのための調査。いずれにせよ、システム構築におけるウォーターフォール型と同様に要件定義(企画)はテスト(効果検証)と一対になっていなければならず、そうでないと「で、どうだったんだっけ?」という話になってしまうのだろう。

第ニ回:事例について知りたかった


で、今回。サントリーのDAKARAという清涼飲料水のケーススタディを読み込むことで、前述の(いわば)“調査・分析ありきの企画”よりも“ニーズありきの企画”の組み立て方を学ぼう、という学習姿勢を以て読んだ。

結果、思うのは下記のポイントの大切さ。

  • ターゲットとする人物像のイメージと共感の仕方。あまり頭デッカチになることなく、想像力を働かせて新しい仮説をどんどん思い付こうとすること(換言すると、ひとつの仮説検証の結果に満足することなく、「こうかもしれない」と考える姿勢を捨てないこと。重箱のスミを突く様な発想、「だから何なのか?」という発想を持とうとすること)。
  • 時代を見抜こうとする姿勢。でもこれは、普段の生活で、どれだけ自分という存在や他者という存在を客観視できるかに懸っていると思うし、我が事にすることのプロセスをどれだけ想像できるかに懸っていると思う。これは、一つ目のポイントと重複するところではある。
  • マーケティングに『古さ』はない、という真実。二つ目のポイントを重視しすぎると、やれビッグデータだO2Oだオムにチャネルだ・・・というバズワードが頭に浮かんで、手段に囚われた施策になっていってしまう≒顧客の側に立てない施策になっていってしまうリスクが付きまとう。そうではなく、そもそも「自分たちは、何を目指しているのか」「顧客は、何を求めているのか」「他にない、何を売るべきなのか」という視点に立って、Unique Selling Propositionを企画で表現すべきだ。

至極当たり前なことかもしれないが、備忘録として。

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